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【アニメとリアルを比較するシリーズ③】「海賊王女」の『海賊』って何なのか!? 今日からワイも海賊だぁ!

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「探偵はもう死んでいる」で「探偵」、「ブルーピリオド」で「現代アート」を前回調べましたが、今回は、「海賊」です!「海賊」というのは、実は、歴史上最も早い「民主的な組織」だと言われています

え!?そうなんですか?

果たして、「海賊王女」はたまた「ワンピース」といった「海賊」というのは、実際のところどういう存在だったのか??それを検証することでこのアニメが、絶妙なフィクションを描いた「いい作品」なのか、はたまた娯楽重視の作品なのかみることができます。歴史的背景と事情を2本立てで観ていきたいと思います

海賊の人口

18世紀の海の盗賊は、ほとんどが元船乗りで1720年ごろの統計をみると海賊人口は3000人はいたんじゃないかと言われている。

一見、大した数字には見えないがイギリス王立海軍の人口は13000人程。

つまり、当時の海賊人口は海軍全体の15%を示していて、この数字はバカにならない。

また、世界にはありとあらゆる「悪の組織」が存在する。

日本にも暴力団がいるし、マフィアもいる。

そこには政府の武力の介入が許されないルールが存在する。

ヤクザは、内部分裂があったりするものの、海賊の消滅、ヤクザの規模縮小は、政府が本格的に潰しにかかったことによって発生していて、 組織自体は運営されていることになる。

悪の組織といえども、長年、組織ぐるみで運営を維持するなんて可能なのだろうか?が本日のテーマ

悪党の無法地帯「海賊」の超秩序社会

悪漢たちは、騒然とした、無謀で、暴力的で強奪的な暮らし。

嘘つきで詐欺師で裏切り者、盗人に殺し屋、根っからの悪党。

犯罪性の精神疾患者のつどう無秩序極まる不正直なもの。

そこに政府は介入できない。

正当な社会の市民であれば、社会の協力機構の潤滑油として平和と秩序を維持する国家装置を当てにできる。

海賊には監獄も警察も議会もない。

弁護士も法廷もない

しかし、海賊の暮らしは秩序だった正直なものだったといわれている。

海賊は「お互いが儲けるため」に存在している。

それを機能させるためには犯罪者絵画混乱に陥るのに防ぐ必要があったのだ。

「社会派、いつもお互いに傷つけて殺めようとする人々の間では続きようがない(中略)強盗や殺し屋の社会というものがあるならば、彼らは少なくとも(中略)お互いから盗んだり殺し合ったりすることは控えねばならない」

引用:アダム・スミス

トマス・ホッブスの『リヴァイアサン』は間違え

ホッブスは政府のない世界を「自然状態」と呼ぶ。

自然状態とは絶え間ない紛争と喧嘩があり「万人の万人に対する戦争」となる。

支配者の自然な利己心は、制限をかけないと氾濫につながる。

人々もこの主張にあっさり納得する。

ワイも「あ、そういうもんなんだ」とうすら納得していた。

しかし、歴史的にみて、悪人だらけのカオスな社会と呼ばれた「海賊」は、その時代のどの国の連中をみても非常に秩序だって合理的に行動していたということが判明している

政府(ガバメント)と統治(ガバナンス)の違い

政府は、それが支配する領域において、武力を独占している当局で、人々が自発的には選ばないような行動を矯正する権利の独占そのものが、インチキや泥棒を防ぎ、一般に秩序を作り出す能力を政府に与えているとされる。

政府の決めた規則に従わなかったり、政府が要求するお金を支払わなかったりしたら、前者は違法行為、後者は脱税と呼ばれ、罰を下される。

政府のやっていることは脅しの裏付けがあるわけですね

実際の所、政府がやることすべての背後にある武力の独占によるもので自発的選択とは正反対ものである。

では、統治(ガバナンス)とは何か?

統治とは、政府(ガバメント)よりもっと広い意味を持っていて、単に、社会的な規則を提供して矯正し、それにより社会秩序を作り出すような、何らかの機構や制度がある、ということを指す。

政府は、統治を提供する制度の一つで、独占的な武力に基づいている。

でも、統治のルールはそれ一つではない

話は戻るが海賊は「私的な統治」に成功していたと言われている。

当時の悪の権化と言われていた組織がである。

今回の記事は、海賊という歴史上のサンプルをみることで人々が「無政府状態」に置かれた時、実際どういったこうどうをとるのかというのを体感できるかもしれない

「海賊の掟(海賊憲法)」は、3つの事情により誕生した

1、勿論、海賊が集まれば窃盗や詐欺、喧嘩が日常茶飯事となりそうだが、これは別に海賊たちが海賊だからでもなく、人間はほかのみんなと同じく利己性に動かされるかれでもある。

船員同士の紛争が繰り返され、海賊船上で仲間割れし喧嘩しているようでは、仲良く犯罪事業ができたものではない。共同の利益追求事業も不可能になる。

2、更に大きな「負の外部性」という観点も少し難しいが重要で、たとえば、ある人は音楽を大音量でかけたくて、他の人は眠りたいと思っているに違いない。

この問題を解決するには「穏便と静けさ」に私有財産権を設定し、音楽を鳴らしたい人は、財産権の保有者=他の人に権利の代わりにお金を支払うといったやり方である。

んで、こんなことやりまくってるきりがないので、「規制」を使って寝る時間は音楽をかけないというルールを作る。

海賊社会は、海賊洗浄の生活は狭くて混雑しているのでこういったことが起きやすい。

更に、喧嘩になって船の中が壊れたりしたら修理代もかかる。面倒である。

というわけで、海賊間紛争を防止するルールの提供を強制しなくてはならなかった。

3、そして、「労働意欲」、海賊船員たちには重要な「公共財(盗んできた宝等)」が提供されないと動かない。

海賊の仕事はとても危険で、相手との戦闘もあるもんだから、ケガするかもしれない。

その中で、一人の海賊が、日常業務の一番面倒なところをちょっとさぼったり、戦闘中に少し後ろに下がったりしても、船全体の成功の可能生はほとんど下がらないだろう。

このため、個々の海賊にとって、手抜きは大したコストではなく、全力を尽くすのはコストがかかった。

だから、海賊たちには、全力を尽くしているフリをする可能性もある。

しかし、それだと、船の強奪には成功しない。

こんなことで犯罪事業がダメにならないようにする必要がある。

この時点で、悪の海賊組織は、かなり秩序的な世界であることが想像できる

しかも、海賊には「海賊の掟」という成文憲法が存在する。

合意条項と社会組織を制度化し、慣習法とメタ規則の体系である。

海賊間のコミュニティはしばしば付き合いがあるため、情報共有が進み、憲法の共通性も高まっていった。

海賊も結局、厳格なルールがあったわけですね。でも、それだと「政府」と変わらなくありませんか?結局は、お互いの利害が一致したとしても、海賊ですから、簡単に言うことを聞くとは思えません。武力でルールを守らせるわけじゃないですか

そうですね。では、次に海賊がどのように普及していったのかというのを説明します

海賊は強制参加ではない!?

「誰であれこうした船に自発的に乗船する者は、その船の合意条項すべてに署名することが義務づけられた」

まじっすか?

これは、「義理」のためとかではなく「後の紛争や口論」を避けるためという理由が存在しております

それにしても、自主参加で本当に海賊が集まったんでしょうか

それにはこの当時の歴史的背景をみてみればわかります

海賊ではなく合法の船乗りを選ぶ奴はあんぽんたん 海運は、賃金は低く、労働はつらい。

対して、海賊では豊富で満足、快楽と安楽、自由と権力があるという。

商船はピラミッド型の階級組織となっており、頂点は船長、続いて、士官たち、そしてその下は一般水夫となる。

船長の権威は船上の暮らしのあらゆる面に及ぶ。

仕事の割り振り、食糧配給、賃金支払い、船員同士の規律。化物への損傷、不服従、任務での尻込みなどに対し、給料からの天引きが法で認められている。

奴隷じゃないですか

その結果、船長が権力を乱用する可能性がいくらでもある。

船員たちの食料割り当てを抑えてコスト削減を図ったり、賃金を不正に天引きしたり、価値の下がった現地通貨で支払いをしたり、契約になかった場所に船乗りたちに航海させたり、反抗する船員たちを処罰するのに船員たちの頭を殴りつけ、顔面を叩き潰されたりしました。

あまりにも蛮行がひどくて船員が死ぬケースもあったそうです。

憂さ晴らしや個人的な意趣晴らしも可能で、懲罰が正当かどうかは船長の一存次第だった 歴史的にみると、このような非難が大量に出てくるのだが、一応商戦の船乗りたちは、収奪的な船長たちの悪行を訴えることもできたし、勝訴することもあったが完全にこういった問題を解決することはできなかった。

船長の数は少ないため、船員の間で船長の情報を共有し、悪名が拡がる可能性もあることで、一応悪評が立つような収奪はできなかったとも記録にあります

◆ここにがポイント!◆
海賊は、元商船員が主だったため、船長に恨みをもつ船員も多数だった

そもそも、商船の生活がそもそも良いものではありませんでした。

商船というのは、持ち主(オーナー)は海に出ません。

それだとオーナーは船員の働きを監視することができない。

したがって、船長に権力を委任し監視させるという方針を取っているからこのような独裁状態になっています。

海賊も独裁状態になりそうな気がしますけど、なんでそうならなかったんですか?

海賊の船は「盗んだ船」なので、元々誰のモノでもないんですね。

だから、オーナーが存在しないんですよ。それで、違法行為の海賊が商船のシステムだと誰も人が集まらないため、「民主的なシステム」が構築されたと言われています

皮肉すぎる

日本で普通に働くと環境悪すぎるから、強盗したり、麻薬売った方がラクじゃね?って感じですよね

海賊のルール

1船長決めは投票

粗野な犯罪者集団を導くためには海賊船でも、 戦いになった時、作戦にうつるとき、状況判断で議論している暇はない。

さらに、秩序を維持し、食料や支払いの分配、規律を乱す船員に対しての懲罰など対応しなければならない。 やはりどうしても指導者は必要となる。

◆ここにがポイント!◆
海賊は、歴史上、船員全員が参加できるので、ほぼ初といっていい厳格な「民主主義」を導入し、海賊一人一票を元に運営されることになった

当事者の海賊たちもこれに関しては充分承知していた。

しかし、商船出身の海賊たち、かつての商船船長の権力濫用により独裁状態で酷い目にあったものたちばかりである。

権威の必要性と、そうした権威の導入がまさに権力濫用の強いインセンティブを作るという「権威のパラドックス」が課題となった。

これを解消できなければ、権威を持つものは得をするけど、その他皆は苦しむことになる。

サハラ以南のアフリカ諸国の貧困は、国の支配者は市民から自分たちへと富を移転させ、支配者はますます豊かになり、国民は貧乏になる。

国民も黙っていられない。

生産や交換の上りを支配者が根こそぎ奪っていくなら、生産交換の手間をかけるだけバカらしくなり誰も働かなくなり社会は困窮化する。

これは海賊社会も例外ではないので、絶対に解消しなければならなかった。

1船長の公約の誓い

船長選手後の儀式にて、船員は船長に念を押した。この儀式は、就任後のアメリカ大統領が就任演説において実施する儀式と似ている。大統領は誠実に公共の利益に奉仕するなどを誓う。そして、一同は船長の合法的な命令に全て従うことを約束する

2船長優遇はなし

商船の船長とは違い、海賊の船長は他の船員を犠牲にして、自分のための特権を確保することはできない。 寝床、支給品、給料も船員とほとんど似たり寄ったりであった。船長は一般兵とほぼ一緒

3クォーターマスター(船長監査)の導入

クォーターマスターも投票制で選ばれた。日常業務のような些細な違反事項の懲罰には、船長ではなくクォーターマスターが全て掌握する。 船長はクォーターマスターの認めないことは何一つ実行することができないようになっている。

例外で船長が特権としてもっているのは「逃走あるいは戦闘」のみ。

これにより船長の権力濫用を抑えることに成功した。

「商船」というのは、オーナーがいて、オーナーは基本、船には乗らない。

そのため船員がまじめに働くかどうか監視するための「船長」に強力な権限を与えていた。

ところが「海賊」の「船」は、盗んできた船なので元々オーナーは存在しない。

そのため船は船員全員の共有財産という位置づけができるため、この民主主義が実現することになった。

しかも、海賊の船員は困ったら政府に助けを求められないというデメリットが存在する。

もし海賊が船長の権限濫用を許したら、みんな逃げ出して運営がほぼ不可能となる

「海賊憲法」発足

船員みんながルールを把握できるように、海賊は「海賊の掟」を作成し、海賊になる時にこのルールを守るように同意書のサインを書かされる。

基本的には紛争を避けて、平和的かつ秩序ある海賊船を実現することが目的であり、内容もそれに沿ったものとされる。

また、船員全員が手を抜かずに仕事をするために報酬や補償も設定されている。

また、これによりクォーターマスターの裁量の余地を減らすことが可能とし、またクォーターマスターが権力濫用していないか船員も確認することが可能となった。

報酬のルールも統一されている

・獲物の確保による報酬 狩猟者の支払いは通常、スペインドルで銀貨200枚。

大工は船の修理と塗装作業代として、スペインドル銀貨100枚か150枚。船医は、医療供給代として200枚か250枚。

・保険 右腕を失ったら、スペインドル銀貨600枚か奴隷6人。右足を失ったらスペインドル銀貨500枚か奴隷5人。片目、指1本は銀貨100枚か奴隷1人。 腕が動かなくなった場合は切断扱いとされ、著しい内傷で体内にパイプ挿入する必要がある場合はスペインドル銀貨500枚か奴隷5人。 資本から差し引いた後、残りの賞金は船上の頭数に応じて山分けされる。船長は、船のために使う費用として4~5人文化それ以上を差し引き、そして自分の取り分として二人分もらう。残りの船員は均等に支払いを受け、少年たちは青年の半分を受け取る。 なお、獲物全体の中からほんのわずかでも自分の懐に入れた場合は、海賊船から永久追放となる。

海賊の合意規定は全員一致の同意が必要

「誰であれこうした船に自発的に乗船する者は、その船の合意上皇全てに署名することが義務付けられた」

海賊たちが事前の合意を求めたのは「後の紛争や口論を避けるため」である。

海賊の条件を不服と思ったら、もっと満足のいく条件を求めて自由に他の海賊船に行くことが可能であった。

複数の海賊が編隊を組んで遠征に出た時に、提案された条項などの要素が気に入らない船は、自由に平和裏に船団を離れることもできた。

意思決定も全員一致の同意が必要

意思決定は全員が全力で仕事をしてもらうためにも多数決ではなく、全員一致という厳しい条件となる。議論は熾烈になって長引くことも多々ある。

しかし、自分が賛成できない法律の下や労働の下でくらすとなると船員のパフォーマンスが落ちてしまう。

海賊は危険な仕事である溜め、船員が手を抜いたら成功しない。

そのため意思決定費用はかけることになる。

揉め事になりそうなものを防ぐ

武器は常にきちんと手入れすること。飲んだくれの大騒ぎの規制。 船に女・子供の同乗は禁止。一部の船では可燃物のある区域での喫煙や発砲の禁止等

何者かが違反したら、船員全員で罰を決める

海賊条項は違反全てに罰則を決めていない。違反者は「船長および一同多数派が適切と考える罰を受ける」ルールとなる。

また、重度の違反者は投票制で罰を決めた。 ある船では船長が12回も交替された記録も残っている

あの、「海賊」は命にかかわる危険な違法労働かもしれないんですけど、結構ホワイトじゃありません?

そうなんです、ちゃんとしてないと成立しないんですね。ここである事実が発見されてしまう。人々は「政府」なくしても「私的な統治」を可能にしてしまうということですね。これによって、ホッブスの「人はほったらかしにしてたら無秩序になる」という主張は、否定されることになります

政府なくして、秩序だった組織が作られたわけですもんね

独裁制の商船の労働環境が悪かったり、独裁の政府に頼れなかったりして、船員が身を追われた結果、皮肉にも誕生してしまったわけですね、「海賊民主主義」が。

海賊の拷問 海賊が捕虜を拷問にかけるのには3つの理由がある

  • ・捕まえた船に隠された貴重品がどこにあるか
  • ・自分を捕まえようとしたり、仲間の海賊を絞首刑にしたりした政府官吏に対しての罰
  • ・性悪で権限を乱用した商船船長を罰する

捕まった船員はときどき貴重品を隠して、海賊の手から守ろうとしたし、海賊に奪われないように貨物を破壊しようとしたりする。

実際の所、捕虜たちの受け身の抵抗は脅威となる。

海賊は船員をこらしめたいわけではなく、報酬がほうしいだけである。

実際のところ、残酷な拷問は、後の船員が「海賊はやばい拷問をする」という噂を吹き込んでくれるので、後に新しく噂をきいた船員が出し惜しみをするのを防ぐことに成功した。

火縄で指の間を骨に達するまで焼いたり、目を焼いたり。釜ゆでにされたり、自分の耳を食べさせるなどの拷問はたちまち評判を呼んだ。

バッカニア(海賊)は財宝を渡そうとしない囚人たちに苦痛を与える特別な技能を持っていた。

ただし、無差別に拷問するやり方はダメ。

何故なら、抵抗してもしなくても拷問されるという評判が立つと抵抗されるからだ。あくまでも、抵抗する者は徹底的に拷問し、素直に従ったものには拷問をかけないというスタンスは徹底している。

また、噂を広めてもらうためにも殺すのもダメ。

このような残酷な拷問による成果は、仲間の海賊が捕まった時に酷い扱いを政府官吏がしないこと、また、商船船長が権力濫用をしないための抑止力にもつながっていたと言われている。

商船船長が船員に対して悪い評判をきかなかった場合は、海賊の判断で拷問をしなかったという例も記録されている。

勿論、主観的な判断ではあるが、海賊は、船員に対して評判のよかった船長に対しては寛容だった。

捕虜の扱いは意外と悪くない

拷問は残酷で恐ろしいのは事実だが、捕まった船員や奴隷の話によると、意外と悪くはなかったし、自由人として仲間に加わるケースが多い。 それどころか「人々は海賊に加わる機会を与えられると喜ぶのが通例」だった。

いやいや、強制的に働かせた方がよくありませんか?分け前が減るし

強制徴用されたせんいんが弾圧する海賊に叛逆したりすると、結局、強制徴用は合理的ではなかったらしいです

実際に強制徴用された7人が叛逆をおこして、自分たちを捕まえた海賊を政府に引き渡した事例があり、隙あらば海賊から逃げ出そうとする。

強制徴用者が逃げ出すと、政府に情報を流して、海賊たちの獲物や有罪宣告につながりかねない。逃げ出せない場合でも、もし船員の相当部分が強制徴用だと、その船は大幅弱体化する。

海賊たちのこのような経験から、嫌がる船乗りを無理やり一味に加えることは気が進まなかったそうです。

一部の正義感の強い人は海賊に加わらなかったそうですが、基本的には海賊になることを喜んだそうです

お願いですから強制してください

1536年、イギリスで海洋違反法が施行された。

以前はイギリスの植民地で裁判ができなかったが、これによってイギリスの植民地のどこでも裁判が開けるようになって海賊の取り締まりが強化された。

更に海賊抑制改善法では、海賊同調者は海賊共犯者だと定め、実際の海賊と同じ処罰(死刑と財産没収)となった。

商船の乗員たちが海賊の攻撃に対して自衛するように政府が推奨したのだ。

抵抗することでイギリス政府から報酬が貰える仕組みとなった。

1721年、海賊禁止法強化。海賊取引するものをすべて有罪にした。

1810年で海賊の事業のリスクは増大した。

いったん政府に捕まってしまうと、ほとんどの海賊は裁判では勝てない。

死刑確定だった。

しかし、ただ一つ、たまに効果のある弁論があった。

それは「強制的に仲間にさせられた。加わらなければ殺すと脅され嫌々仲間に加わった」

船員は、段々表上は強制的に入らされたというパフォーマンスをして暗黙の了解で仲間に加わるといった行動をとるようになりました。周囲には強制的に加わったようにみせかけて、お互い合意の下でやってるような

「自分は強制するつもりはない。でも、船員たちが何の返事もしないので、彼は『この連中に俺たちの力を見せてやらんといかん』」と叫び、船員たちを無理やり連れ込むようなふりをした。

正直な囚人たちは、同僚が強制されるのを見たと信じ込む。

力の見世物を目撃した者は、本物だと思っていたので、船員仲間が海賊一味として捕まった時にも、この人は強制されたという本気の証言をする

SMプレイと似たような感じですね

これは「強制の広告」という強制徴用された船乗りのすばらしい発明でした

海賊船長のジョン・フィリップスは、もう1歩進んで強制された(というお芝居の)仲間たちはニュースでそれを広めろと命じた。

「海賊王女」に出てくる海賊をみてみる

以上のことで2021年秋放送アニメの「海賊王女」をみてみると.....

「海賊」が日本人ということですね。

この記事で調べた「バッカニア」と呼ばれる「海賊」ではないことになります。

ジャンヌダルクが死んでから5年後
1436年の時代設定の日本の海賊

中世の海賊は管轄地に鎮座する神に仕える神人を自称しており、神域を通行する船から初穂料や上分を徴収をすることを名目としたことから、山伏や悪党などと同様の性格を持った武力集団だったとしている。奉献という名目がある以上いきなり襲うことはなく、まず交渉を行い、決裂した場合には武力に及んだ。引用:wiki

で、イギリス王女?が日本の謎の島の住人が警備しながら、なんかよくわならない旅に出るということで。日本の海賊?がまず、ヨーロッパ方面の海?にいることからよくわからないということで、

これが、「異世界ファンタジー」だったらよかったんですけど、4・5話で中世のストーリーであることが発覚してから、「作り物のお話」としてみる感じで、真剣にはみなくなったという感じでしたね

まとめ

悪の組織といえどルールはちゃんとある。むしろ、やってることが違法行為だから、人が集まるようにコンプライアンスがしっかりしている組織じゃないと存続できないということですね

天体戦士サンレッドの悪の組織「フロシャイム」なんか善良市民すぎて、困りもんです。それにしても、海賊、ウハウハだったんですね

一応、ウハウハな部分だけではないのですが、次回は、海賊の組織形態について中身を語っていきます。え?当時のマフィアですよね、悪の組織の内部ってこんな感じなの?というのがわかると思います

 

引用:海賊の経済学

↓過去のシリーズはこちら↓

fal-ken.hatenablog.com

 

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